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算数のための算数になりきってしまわないように、そして道具になりきってしまわないように
先日、学校の保護者会があった。

最初にきいた校長先生の話には何かほっとするのものを感じたし、
クラスに分かれてからの担任の先生の話にも共感できた。

ただ1点をのぞいて。その1点とは、比例・反比例の話。

保護者会資料に私はこうメモしている。
「比例・反比例、中学で困る、確実に」

たぶん、こめかみがピクついていたことと思う。

この、「あとで困るから...」というのは、
算数に対していちばん使われるフレーズではなかろうか?

基本的にこのフレーズに対しては抵抗があるのだが、
比例・反比例に対して使われたときの違和感といったら、ない。

一度でいいから、保護者会で、
「○○って、わかると面白いし、けっこう奥が深いですよ。
 保護者のみなさんも、ときどき子どもといっしょに
 考えてみてください!」
くらいのコメントをきいてみたいものだ。

そもそも、「あとで困る」って、何に困るのだ?

断水の通知があったのに
水をため忘れて「断水時に困る」ならわかるけれど。(実話)
(非常時用のペットボトルの水で手を洗ってしまった・・・)



割合、単位量あたりの大きさ、比例は、
身のまわりにあふれている。
そして、けっこう社会的なものだと感じる。

「小学校の学習教材のネタの提供」としてではなく、
過去にこんなことがありました、こんなことを考えました、
というエピソードとして、いくつか書き出してみようと思う。

まずは、かわいい(?)例から。

あれは確か高校3年生のときだったと思う。
なんでそんな話になったかは覚えていないが
先生が「バス会社が発行している
11枚綴りの回数券は1割引ではない」
という話をしたことがあった。

ちなみに理系クラスで、担任は数学の先生。
その先生の話だったと思う。

11枚綴りの回数券を10枚の値段で売っていて、
1割引と称していることが前提なのだが、
授業が終わったあと、級友のひとりが
「あれ“1割引”じゃなくて、
 “1割おトクな”って売ってるよね?」
とコメントしているのをきいて、
とてもスッキリしたのだ。

そう、確かに「1割おトクな」と称して売っていた。
バス会社は間違っていないみたいですよ〜>先生
どうせだったら、授業中に教えてあげればよかったね。

30数年たっても覚えているのだから、
よほど面白かったらしい。

今度は比較的最近の、やはりかわいい話。

私は、明治リッチストロベリーチョコレートの
「いちご生換算77%使用」が理解・納得できずに
 問い合わせたことがある。


知らなくても何も困らないが、
知りたかったのだ。

以上は、算数でいえば、
歩合・百分率の話になるが、
単位量あたりの大きさというと、
第3のエコカー
ダイハツムーブのCMの「TNP」 を思い出す。

そして、いろんな意味での「割合」といえば、
この話題。↓

■asahi.com>
排出量取引、総量規制軸に原単位方式も併記 温暖化法案
http://www.asahi.com/eco/TKY201003110507.html

このニュースには、考えどころがたくさんある。

総量規制と原単位方式の違いを
ただ「算数的に単独に」考えるよりも、
環境省や外務省は「総量方式」を主張し、
経済産業省は「原単位方式」を求める、
その意味とあわせて考えていくと、
話が立体的になると思う。

そう、勉強は、立体的になったときに、
面白くなると私は思う。

つながったとき、と言い換えても
いいのかもしれない。

つなげられたときではなく、
つながったとき。

ちなみにいま小6の娘は、
社会で国会や内閣についても学んでいるので、
少しほぐせば、実際に学習の題材になると思う。

小学校6年生って、
そのくらいのことを考えるくらいには
オトナだと私は思っている。

すべての年代のなかで、
いちばんオトナだと思ったこともある。

そして、各自の個性、こだわり、好み、
得意分野、考え方が、
より表に出てくる年齢ではないかと思う。

だからもちろん、
たとえばこんな題材の授業を、
「習熟度別学習」でやっても、
何の意味もない。

いろいろな子どもがいるなかでやるからこそ
成立するし、面白くなる可能性があると思う。

さて、最後はかなりシビアな話。

以前、生活ブログで、
放射線が人体にあたえる確率的影響について
話題に出したことあがった。

あのときリンクした次のページの
いちばん下のグラフの意味について
考えることができたら、
もう、中学までの比例の学習は
終わったようなものだと考えても
いいのではなかろうか。
(リンク切れのため削除しました。2018.2.17)

そんなこんなで、百分率も歩合も、
比例も単位量あたりの大きさも、
身のまわりにあふれている。

また、そういうものとは直結しない、
算数の面白さもある。

10をつくるのは親切心か搾取かは、
数の世界で考えればいいし、
「にごじゅう」にびっくりできるのも
数の世界でのこと。
そして平行が好きであることに、
理由はいらない。

ときにはさざんがきゅーで踊り
九九の七の段にチクチクし、
1÷8に感動し、
分数のたし算を四字熟語で考えてみる

これもまた、子どものリアル、
人のリアルだと思う。

そんな「リアルな時間」を、
算数が生み出せたらいいな、と思う。

算数の授業が、
「未来の準備」や「過去のツケ」ではなく、
「リアルタイムの時間」になるといいな、
と思う。

 

〔2018年2月17日:記事の一部を削除・修正しました〕
 

 2013.12.10 Tuesday 13:21 算数・数学 permalink